上田桑鳩の書道概論・創作について 

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書道学習方法の正しい方法を具体的に示して、迷わず書の学習に取組んで戴くために、上田桑鳩の書道理論を
紹介致します。ここでは創作のあり方について一部をご紹介します。
(上田桑鳩著 書道入門 創作編から抜粋


上田 桑鳩 (1899-1977)
比田井天来の下で多様な古典を学習
推薦図書・
書道鑑賞入門
 
初心者に解りやすく解説大変良い本です。


白洲書道会の皆様の書の学習指針として桑鳩の概論を参照ください。(中本白洲)

概論(創作について)

書は芸術であることは、ずいぶん以前から言われていまして、今日では誰もこれに反対するものはありません。
それにも関わらず、芸術として最大の条件の一つ、創作活動が活発でないのはどうしたことでしょう。・・・

・・・今日の様に表現の自由が認められ、創作活動を尊重される時代に、書だけがこのように、創作が沈滞している
のはなぜでしょうか。

その原因を拾ってみると
1.書は型によるものと思い込んでいる。
2.基礎を十分に身につけてからでないと、創作してはいけないと思っている。
3.書に対する理論の欠如。
4.書を作る場合の態度の自覚の欠如。


書は師匠の書風や流派や古典の書風、筆法によって書かねばならぬという先入観念が非常に強く、これらの型や典拠が
なければ・・・・価値がないように思い込んでいます。このような型を守る芸術だとしましたら、模倣の範囲から一歩も出られない
ものになるのは当然で、この観念が根深く張っていますので創造の芽は育たなかったのです。

・・・書は文字を媒体として用いますから、文字約束は守らなければなりません。しかし文字約束を守りさえすれば、字の形を
高くしたり、また扁平にしたり,斜めにかたむけてもかまわないし、字の点や線を細くも太くも書いてよいのです、結構と称する
字の構造は個性と感情と、作品の用途によってそれぞれ違ったものにしなければならものです、文字の配置も、芸術的な作品
ともなれば、変化をつけねばなりますまい。・・・
文字は自由な書風に誰でも書いて良いのですし、個性と感情と、作品の用途目的に応じて作らなければならないものです。・・・
・・・特異な独自性があることに、価値を認めているのです。

書は伝統的な芸術でありますが、文学や謡曲などのように、いったん作者が創った曲目や節付けを、そのまま忠実に守って演じなければ
ならぬ形を守る芸術とは違って、造形的には、どこまでも独自的に創造しなければならないものなのです。

 
習う場合は、手本の形を習いますが、その間に手本の中にある書的な原理を吸収する立場にあり、
創る場合は、理解した原理を活用して、自分の感情を表現するという、手本を応用した----手本と違った作品----書き方をすることになり
・・・習った字と、作品の字とが違わなければならないのです。そこに創作の生まれてくる原理があるのです。

上田桑鳩まとめ
(古典臨書により書的な原理、原則、技法を学びそこから応用して創作をしなさいと言っています、皆様は現在月刊競書雑誌『不二』の
臨書課題にて、原理原則を学んでいます。)






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